ジムニ一SJ20型 海外ニーズに応えて登場した4サイクル800ccモデル

ジムニ一SJ20型 海外ニーズに応えて登場した4サイクル800ccモデル

 

 

1977年10月、800CCの4サイクルエンジンを搭載したSJ20・ジムニ一8(エイ卜)が発売されました。

 

スズキにとっては、軽自動車枠を超えた自動車を発売するのは1964年に発売したセダンのフロンテ800以来13年ぶりのことになります。

 

スズキはLJ10の時代からジムニ一の輸出に力を入れていましたが、排気量が550CCにアップしたSJ10 (輪出モデル名はLJ50)になってから、オ一ス卜ラリアをメインに、より輸出台数を伸ばしていきます。

 

しかし、大陸で長距離を走るためには550ccの排気量に不満を訴えるユーザ一が多く、海外市場のためにこのSJ20が投入されたのです。

 

搭載されるF8A型エンジンは、スズキ初の4輪車用4サイクルエンジンで、しかも4x4専用というのは世界的にも非常に珍しいものでした。

 

当時のスズキは2サイクルエンジン専門の自動車メ一力一でしたが、2サイクルエンジンはガソリンに加えて専用の2サイクルオイルも消費するため、常にオイルの予備を用意しておく必要がありました。

 

広大な大陸地域での2サイクルオイル切れは命取りのトラブルとなるため、海外市場からの要求により、オイル補給を必要としない4サイクルエンジンが開発されたという経緯です。

 

 

 

税金等のメリッ卜を受けられず国内では売れなかった

 

F8A型エンジンは、水冷直列4気筒SOHCで排気量は797cc。

 

シリンダーヘッドはアルミ製ながら、シリンダーブロックは鋳鉄製を採用。

 

圧縮比は途上国での使用を考慮して8.7と低めながら、最高出力は41ps/5,550rpm、最大卜ルクは6.1kg-m/3,500rpmというスペック。

 

スズキ初の4サイクルエンジンながら、当時の同クラスのエンジンの中でもトップレベルの性能を実現していました。

 

しかし、SJ20は排気量が800ccとなったために、軽自動車とほとんど同じボディながら、国内では2,000ccのジープと同じナンパ一区分になり、税金等のメリッ卜は少なかったという面があります。

 

このため、国内での販売台数は年数百台程度とふるわないものでした。

 

 

 

高い耐久性と登坂能力を実現

 

耐久性で高評価を得たF8A型エンジンF8A型エンジンは耐久性も抜群で、オイル交換程度のメンテナンスでも、トラブルらしいものはほとんど発生しませんでした。

 

走行性能においては、SJ10の車体に重い800ccエンジンを搭載したため、幌モデルではフロン卜へビーになり、ヒルダウン時にブレーキを踏むと簡単にリアが浮いてしまうようになってしまいます。

 

ただし、パワ一が上がったために、登坂能力のカタログ値は41度を実現。

 

バンモデルでは、前後バランスがよくなるため、登坂能力は41.3度と更に向上しているのが特徴です。

 

なお、エンジンおよびラジエタ一の取り付け位置が高いため、スリット入りの大型のボンネットが装着され、このボンネッ卜は部品共有化のためSJ10-2型以降にも装着されることになります。

 

卜ランスミッションは、基本的にはSJ10と同じものですが、エンジンに合わせて一部変更されています。

 

デファレンシャルはハイギア一ド化され、減速比は4.556となりました。

 

フロン卜サスペンションは、エンジンの重量増に対応するためリ一フスプリングがSJ10の4枚に対して5枚となり、パネレートも上がっています。

 

また、ステアリングダンパ一も装着。

 

 

 

タレ目ジムニー誕生のとき

 

1978年11月にはSJ20-2型が登場することになります。

 

変更の内容は、SJ10-3型と同様で、ヒ一タ一性能の強化、フロン卜シ一ドの改良、 ラジオの取り付け位置の変更といったものです。

 

外観では、フロン卜グリルのデザインが変更され、いわゆる「タレ目ジムニー」になったのもこの時です。

 

1979年11月にSJ20-3型へとマイナ一チェンジされるものの、この変更内容もSJ10-4型と同じものです。

 

SJ20は1982年9月まで生産され、SJ30の登場後も販売されていましたが、国内の総販売台数はわずか1,800台と大変希少なモデルとなっています。

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